ワークフロー移行が進まない原因は、製品を決められないことより、対象業務の全体像と優先順位が整理されていないことにあります。申請書が部門ごとに作られ、同じ業務でも拠点によって承認者や添付資料が異なると、全件を一度に移す計画はすぐに複雑になります。
現場では紙とメールで処理を続けられるため、移行の課題が緊急問題として見えにくい点もあります。経営者は投資対効果、管理部門は統制、情シスは権限・連携、現場は入力負荷を気にするため、目的が揃わないまま製品比較を始めると判断がぶれます。
特に製造業では、設備投資や購買など業務ごとに必要な判断情報が異なるため、移行対象の選び方がその後の定着を左右します。最初の合意では、何をなくすかではなく、何を記録し、どの遅延を減らすかを決めます。対象業務の責任者と評価期間も先に置きます。
移行では、業務設計を完成させてから始めるのではなく、棚卸し、優先順位付け、試行、見直しを段階として組み立てる必要があります。