目視検査は、製品を傾けて観察方向を変えたり、前工程の状況を確かめて判断したりできる点が強みです。自動外観検査は、画像で確認できる特徴に対して設定した基準を繰り返し適用し、判定結果を記録する仕事に向きます。製品全体を一度に置き換えると考えるより、検査項目と周辺作業を分けて比較すると、自動化する範囲を決めやすくなります。
複雑な形状を持ち替えて見る作業では、見える面を人がその都度選べます。ただし、人の観察を残す場合にも、照明、限度見本、教育、休憩などの作業条件が必要です。長時間の繰り返し作業や、判断理由を記録する負荷も見込まなければなりません。柔軟に対応できることと、基準を人任せにすることは別です。
一方、自動検査にも、撮影条件の変化や対象外の製品への対応、設備費、保守の負荷があります。品質と処理時間に加え、必要な履歴を残す作業や、条件変更の費用も比較します。記録の対象や保存先を設けなければ、自動化しただけで必要な履歴が揃うわけではありません。
人と設備のどちらが優れるかを一括で決めず、何を任せた後にどの仕事が残るかを確認しましょう。