生産計画を立てる朝に、資材の在庫表と倉庫の在庫表で同じ部品の数が合わないことがあります。調べると、片方には昨日の出庫がまだ入っていません。どちらの数字が正しいかを確かめる電話や声かけが、毎日の仕事に入り込みます。Excelで在庫を管理している製造現場では、こうした食い違いが少しずつ増えていきます。
Excelを続けられるかは、表の性能より運用で決まります。在庫の数字には4つあります。記録上の帳簿在庫、棚で数えた実在庫、実在庫から引当や保留、不良を除いた利用可能在庫、そして利用可能在庫に入庫予定を足し、まだ引き当てていない出庫予定を引いた有効在庫です。
この4つを誰がいつ更新し、誰が見ているかを書き出すと、限界に近いかどうかが分かります。製造業で出やすい限界のサインは次の6つです。
- 同じ品目の在庫数が、複数のファイルにある。
- 入出庫の記録を、翌日以降にまとめて入力している。
- 受注表や発注書から在庫表へ、同じ数字を打ち直している。
- ロットや期限ごとの残数を追えない。
- 引当や入出庫予定が、別のファイルか担当者の記憶にしかない。
- 数式やマクロを直せる人が1人しかいない。