食品工場の在庫表に「原材料A 200kg」とあっても、その全量を次の生産に使えるとは限りません。ロットごとに期限が違い、使う日までに期限が切れる分が混じっているかもしれないからです。製品も同じです。賞味期限が残っていても、取引先が決めた納品期限を過ぎた分は、その取引先には出荷できません。
期限切れによる廃棄は、業界全体で見ても小さな量ではありません。農林水産省の推計では、2024年度の事業系食品ロス量237万トンのうち、食品製造業が110万トンを占め、業種別で最も多くなっています。[1]このうち期限切れが原因の量は公表されていません。
それでも、原材料や半製品の期限切れは、工場の中の記録と判断の決め方で減らせる部分だと考えます。
次のどれかに当てはまる場合は、期限が在庫の数に反映されていない可能性があります。
- 在庫表には数量だけがあり、期限は現物のラベルや別の台帳で確かめている
- 開封や解凍をした原材料に、その日時が書かれていない
- 作り置きの半製品に期限がなく、使うかどうかを担当者が経験で決めている
- 取引先ごとの納品期限を、営業担当者だけが把握している