賞味期限まで何か月も残っている製品なのに、取引先に納品できない。出荷の現場では、こうした在庫が返品や値引き、廃棄の原因になることがあります。出荷できない理由は、取引先ごとの納品の条件にあります。
代表的な条件は2つあります。1つは3分の1ルールです。農林水産省は、賞味期間の3分の1以内で小売店舗に納品する慣例と説明し、期間内に納品できなかった商品は、賞味期限まで日数を残していても廃棄となる可能性があるとしています。[1]もう1つは日付逆転品の納品禁止です。
公正取引委員会の報告書は、日付逆転品を、小売に既に納品した商品より1日でも古い賞味期限(または製造年月日)の商品と定義しています。[2]日付後退と呼ばれることもあります。
同じ報告書のアンケートは、製造業者と卸売業者17,445社に送られ、4,706社が回答しました。3分の1ルールに不満(どちらかといえば不満を含む)と答えたのは、設問に答えた1,148社のうち818社(71.3%)です。日付逆転品の納品禁止では、1,154社のうち651社(56.4%)でした。[2]
どちらも回答した事業者の中の割合で、業界全体の割合ではありません。報告書の概要によると、この2つの商慣行は、ほかの商慣行よりも、それに従って取引する事業者の割合が高いものでした。どの商慣行も、契約書などの書面はないという回答の方が多かったとされます。[3]期限の種類の全体像は関連記事に譲り、ここでは出荷の可否に絞ります。