受注や生産の段取りでは、画面やExcelの在庫数を見て判断します。ところが出荷や投入の直前に、必要な数がそろわないと分かることがあります。説明用に、在庫100個のうち60個が予約済みと仮定します。残り40個なのに新しい注文50個を受けると、既存の注文と合わせて10個足りなくなります。
この例の誤りは、予約済みの60個を差し引く前の数字で受注を判断したことです。営業は画面の数、購買は発注済みの分を含めた数、倉庫は棚の数を、それぞれ在庫と呼んでいることがあります。呼び名が同じなので、会議で異なる数字を話していても、互いに気づきにくいと考えられます。
呼び名の意味も揺れています。有効在庫という名称を使うときは、今出荷できる数量なのか、入庫予定と出庫予定も含む数量なのかを社内で確認してください。理論在庫も、帳簿上の数量と将来の予測数量を混同しないよう、対象時点と計算式を明記します。
このシリーズでは、今使える数を利用可能在庫、予定を反映した見込みを有効在庫(将来在庫)と呼び分けます。